遺産相続に関わるトラブル〜具体事例で学ぶ〜

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遺産相続では、親族間で大きなトラブルに発展するケースも少なくありません。大きなお金が絡む場合は特に、双方共に引くに引けない状況にもなります。
解決には対立する相手と話し合いをしなければなりませんが、しっかりとした事前準備が必要です。
その準備の1つに、遺産相続で良くあるトラブルの具体的な事例を知っておくこと「情報確保」が挙げられます。事前に有効な対策を知識として持ち、円満な解決に向けて行動しましょう。

土地や家屋など簡単に分けられない不動産の取り合い

土地や家屋などの不動産は、お金のように分けるのが困難です。金融資産が無く自宅だけが遺産という場合もあります。
誰か1人が家を相続した場合、他の誰かが何も得られない状況も発生します。
この場合、不動産売却して得た現金を相続人同士で分ける分割方法が最も公平な選択になります。
しかし、問題は相続する人が引き続き住むと主張する場合です。お金に替えたい相続人と住みたい相続人による対立が生まれます。
さらに問題の複雑化の可能性としては、相続人全員が住みたいと主張してしまい、1つの物を取り合う形になることでしょう。簡単に解決できないトラブルにも発展してしまうのです。

相続人が多く相続の割合が減ることへの不満

非嫡出子や養子、家族が知らなかった隠し子も相続人となります。その場合、被相続人の配偶者や実子、兄弟姉妹に分割される遺産は少なくなります。
また、被相続人の前妻と後妻、その子供との間でトラブルが発生する可能性も少なくありません。全部相続できると考えていたのにそれが半分となれば、泥沼の争いに繋がりやすいのです。
遺産分割するため、相続権を持つ双方の主張で折り合いを見つけるのがベストです。しかし、対立してしまう場合は多少コストが必要でも、第三者に間に入ってもらうことをおすすめします。

法的相続分による平等な遺産分割に納得できない

被相続人の介護や生活の面倒を見てきた相続人が、「他の相続人と同じ遺産分割では納得できない」と主張する場合があります。
民法904条2項では、被相続人の財産の維持や増加に特別な寄与をした者は、遺産分割で考慮されることが定められています。
しかし、法定相続分による平等な遺産分割を相続人の中から主張された場合、ここでもトラブルに発展するのです。

「介護に協力したくても拒否したじゃないか」となれば、話し合いも平行線です。

現状、介護や身の周りの世話をしていて相続人になる可能性がある場合、できる限り周囲に声掛けすることをおすすめします。相続人の中には、「被相続人が何も苦労なく死去した」と自分勝手な思い込みで相続に臨む人もいます。どれだけの時間をどれだけの苦労と共に過ごしてきたか、相続の場において周知の事実として主張できる立ち回りは重要です。
しかし、決して被相続人となる相手に遺言書を認める旨の発言はしてはいけません。強要や誘導によって認められた遺言書には効力がなく、下手をすると相続権を剥奪される原因にもなります。

違和感を覚える遺言書の内容

遺言書の内容に問題がある場合も、トラブルになりやすいのです。

  • 面倒を見てくれた親族とは関係ない第三者に、全ての遺産を相続させる
  • 複数人の相続人が居るのに、ある特定の1人に全てを遺贈する

よくある例えですが、これらは相続人として除外されてしまった者にとって予期せぬ事態です。まだ日本では認められていませんが、ペットに全財産を譲るとした遺言書の事例もあるぐらいです。
遺言書の形式を無視、自筆によるちょっとした不備で遺言書が無効となり、結果的にトラブルの元になる場合もあります。

生前に遺言書を用意してある旨を知らされた場合、即刻司法書士などの公証人となれる機関を頼りましょう。後の相続争いを防ぐための準備として最善の策となります。
遺言書作成には立ち会わず、内容も一切把握していない状況を公証人に証明してもらえるのも重要なポイントになります。

遺産相続はトラブルが起きやすいため対策が重要

大きなお金が動く事も多い遺産相続では親族との関係が壊れる原因となり得ます。トラブルに発展しそうな原因があれば、被相続人が元気な内に相談するだけでも回避できるでしょう。
相続人に対し、相続財産を指定するといった方法をとる被相続人も存在するため、生前に相続対象となる人物を集めて話し合いの場を持てる環境づくりも一つの対処方法です。

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