相続放棄

相続放棄の期限である3ヶ月の数え方は?

■相続放棄の手続き期限は3ヶ月

亡くなられた方が多額の借金をしていたり、連帯保証人になっていたりした場合は、相続放棄をすれば、このようなマイナスの遺産を受け継がずにすみます。

相続放棄で最も確実な方法は、家庭裁判所に申し立てをして承認を得ることです。

しかし、家庭裁判所への手続きは、3ヶ月以内に行わなければいけません。

■自分がその相続人であることを知った時点が起算日

相続放棄が可能な期間は3ヶ月ですが、この日数を数えるタイミングは、どのように法律で決められているのでしょう。

法律では、人が亡くなって、自分がその相続人であることを知った時から3ヶ月以内と記載されています。

たとえば同居している配偶者や子どもであれば、自分が法定相続人であることを知っているはずですから、原則として亡くなった当日から3ヶ月以内となります。

よほどの事情がない限り、一般的には親、配偶者など、自分が誰の法定相続人であるかを知っていると思われるので、亡くなった当日から3ヶ月以内と考えておきましょう。

とはいえ海外で暮らしている、亡くなった方と絶縁状態であるなどの理由で、死亡日時と死亡の知らせを受けた日時の間にタイムラグが発生することもあります。

このような場合は、なぜ相続が発生したことを知ったのが遅くなったのか、その理由を裁判所に説明する必要があります。

■期限の数え方

期日の発生日や期限の終了日はどのように数えればよいのでしょうか。

たとえば6月10日に亡くなられた場合、3ヶ月後とは9月10日なのでしょうか?それとも、9月11日なのでしょうか。

民法では期限の計算について、期間の初日は計算しないとしています。

しかし、その期間が午前0時から始まる場合は、初日を計算にいれると定めています。

また、期間の終了は、その日の終了(午後12時)と、定められています。

例えば、亡くなった日が6月10日であれば、初日は算入しないので、6月11日の午前0時から期限を計算します。

しかし、亡くなったのが6月10日午前0時であれば、6月10日から期限がスタートすることになります。

そして、期限のスタートが6月11日であれば、相続放棄の期限は9月10日午後12時となります。

では、期限の終了日が土曜日や日曜日、祝日の場合は、どうなるのでしょうか。

民法では、期限の終了日が土曜日や日曜日、祝日であれば、その翌日が終了日となると定められています。

例えば9月10日が日曜日であれば、9月11日の月曜日が期限の終了日となります。

また、期限の終了日が年末年始の12月29日から翌年1月3日に当たる場合は、1月4日が終了日になります。

■まとめ

法律には期限を設定する条文が多くあります。

期限の起点となる日は、特に重要なので注意しましょう。

相続放棄の申述の期限は、相続が始まったことを知った時から3ヶ月以内です。

期限内に申述が難しいようなら、税理士や弁護士など相続のプロに相談しましょう。

法定相続人の相続放棄とは?

■相続放棄のメリットとは?

相続放棄とは、亡くなった方の遺産を相続する権利を放棄することをいいます。

亡くなった方の財産は、お金や不動産などプラスの財産のみではなく、借金などのマイナスの財産も法定相続人が受け継ぐことになります。

もし、その方に多額の借金があれば、相続人がその後の返済を行なわなければいけません。

このようなマイナスの財産を受け継がなくてもよいように、相続放棄という権利が認められているのです。

したがって、プラスの遺産よりマイナスの遺産の方が多い場合は、相続放棄を考えた方がよいでしょう。

相続放棄をすれば、亡くなった方の借金を肩代わりして返済する必要がありません。

また、誰かの連帯保証人になっていても、保証人にならなくてもすみます。

多額の借金がある、誰かの連帯保証人になっているなどの不安要素がある場合は、相続放棄の手続きをすることで、これらの心配から解放されるメリットがあります。

■相続放棄の方法

相続放棄には2つの方法があります。

1つ目は、家庭裁判所に申し立てをする方法です。

相続放棄をする旨の申述書を、3か月以内に家庭裁判所に提出しなければなりません。

家庭裁判所が相続放棄を認めるのですから、誰に対しても相続放棄をしたことを証明できる確実な方法です。

家庭裁判所で相続放棄が認められれば、その人は最初から相続人ではないとみなされますから、その後は残りの相続人だけで、遺産分割の話し合いを進めていきます。

このため、他の相続人と仲が悪く、相続人同士での話し合いに関わりたくないといった場合にも、おすすめの方法です。

2つ目は、他の相続人全員との遺産分割の話し合いをする際に相続放棄の意思を示して、遺産分割協議書に何その旨を記す方法です。

こちらは、家庭裁判所を通さないので、相続人同士の約束事となります。

家庭裁判所で手続きをする手間や費用がないので、手軽に相続放棄ができるのがメリットです。

しかし遺産分割協議書は、署名・捺印した相続人の間だけで有効な書類となるので、債権者には認められないケースがあるので注意しましょう。

例えば長男である自分が相続放棄をして、次男が遺産を相続した場合、たとえその旨が遺産分割協議書に書かれていても、債権者がそれを認めない場合があります。

相続放棄をしたにも関わらず、次男だけでなく長男の自分にも、債権者から返済を迫られる可能性があるのです。

■まとめ

亡くなった方に多額の借金がある場合は、家庭裁判所で相続放棄の手続きをしておく方が安心です。

家庭裁判所で相続放棄が認められたら、相続放棄申述受理証明書を受け取っておきましょう。

また、家庭裁判所での手続きは3か月以内に行わなければならないことも忘れないようにしてください。

相続放棄に必要なものは?

■相続放棄とは?

相続放棄とは亡くなった人のプラスの遺産も、借金などのマイナスの遺産も、全て受け取りませんと宣言する手続きで、必要書類を家庭裁判所に提出して行います。

■相続放棄の手続きに必要なもの

相続放棄の手続きに必要な書類などは、亡くなった方との関係によって変わります。

まず、亡くなった方との関係にかかわりなく、全ての人に共通して必用なのが、次の4つです。

1つ目は、被相続人の住民票除票または戸籍附票です。

2つ目は、相続放棄をする本人(申述人)の戸籍謄本です。

3つ目は、800円分の収入印紙で、これが手続き費用となります。

4つ目は、連絡用に使う郵便切手で、申立をする家庭裁判所によって切手の枚数は異なりますが、80円切手を5枚程度用意しておきましょう。

以上が、すべての人に共通して必要なものとなります。

■第1順位の相続者に必要な書類

亡くなった人の配偶者、子の場合は、上記の必要書類や収入印紙、切手に加えて、被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本が必要です。

亡くなった人の代襲相続人(孫やひ孫など第1順位相続人)の場合は、被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本と、被代襲者(親など本来の相続人)の死亡の記載が入った戸籍謄本が必要です。

■第2順位の相続者に必要な書類

亡くなった人の父母や祖父母など第2順位相続人の場合は、亡くなった人の出生時から死亡時に至るまでのすべての戸籍謄本が必要です。

また、亡くなった人の子またはその代襲者が死亡している場合は、その人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本も必要となります。

亡くなった方の祖父や祖母場合は、亡くなった方の親の、死亡の記載のある戸籍謄本も必要です。

■第3順位の相続者に必要な書類

亡くなった方の兄弟姉妹またはその代襲者の甥や姪などの第3順位相続人の場合は、被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本被相続人の子や代襲者の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本被相続人の直系尊属の、死亡の記載のある戸籍謄本が必要です。

また、申述人が甥や姪といった代襲相続人である場合は、被代襲者(本来の相続人)の死亡記載のある戸籍謄本も提出する必要があります。

上記が相続放棄に必要な書類などとなります。

■まとめ

相続放棄のためには、亡くなった人との関係を示すための戸籍謄本や住民票など、様々な書類が必要です。

煩雑ですから、相続放棄に必要な書類など、どのように準備すればいいのかわからない場合は、相続放棄を得意とする税理士や弁護士に相談することをおすすめします。

相続放棄が無効になる場合は?相続放棄を取り消す方法

■原則として相続放棄の取り消しはできない

家庭裁判所で相続放棄の手続きをすると、それを取り消すのは非常に難しくなります。

相続放棄の手続きをした後で、プラスの遺産が多額にあることを知ったとしても、それを取り消すことは、原則としてできないからです。

しかし、相続放棄の申立書類を裁判所に提出しただけで、まだ家庭裁判所が受理していなければ、撤回することは可能です。

相続放棄の申立書を提出した段階であれば、いち早く裁判所で取り下げ手続きを行いましょう。

■例外的なケースでは相続放棄が無効になる場合もあり

家庭裁判所が相続放棄の申立書類を受理すると、相続放棄が認められたことになりますから、取り消しするのは非常に困難です。

しかし、次のような例外的なケースでは、相続放棄を取り消しが可能です。

例えば、未成年者が親権者などの法定代理人に無断で相続放棄をした場合、被保佐人が保佐人の同意を得ることなく相続放棄をした場合、成年被後見人が相続放棄をした場合などでは、相続放棄が認められるケースがあります。

■詐欺や脅迫による相続放棄も取り消し可能

詐欺や脅迫によって、自分ではそのつもりがなかったのに相続放棄を行った場合も取り消しが可能です。

詐欺であれば、他の相続人から「多額の借金しかなく資産なんか一銭もない」と騙されて相続放棄をした場合など。脅迫であれば、他の相続人から「相続放棄をしなければ危害を加える」と脅迫されてやむを得ず相続放棄をした場合などです。

ただし、脅しではなく「相続放棄をした方がいいのでは?」とアドバイスされた程度では、脅迫とはいえませから、相続放棄の取り消しは認められません。

詐欺や脅迫など、自分の意思ではなく、やむを得ず相続放棄をした場合のみ、取り消しが認められるのです。

■勘違い(錯誤)に基づく相続放棄も取り消しできる

自分の意思で相続放棄をしたのであっても、勘違い(錯誤)に基づく相続放棄であれば、無効を主張することが可能です。

勘違いによる相続放棄で最も多いのが、被相続人には借金しかないと思い込んでいたケースです。

このようなケースで、相続放棄の無効を主張をする場合は、勘違いした理由が正当であることを認めてもらわなければいけません。

しかし相続放棄が受理されているのですから、相続放棄の申立書に、自分が把握する被相続人の財産や相続放棄の理由を記載しているはずです。申立書の記載に基づいて、被相続人にはプラスの遺産がほとんどなく、多額の負債があったとして錯誤による相続放棄の無効を主張することができます。

■まとめ

相続放棄は原則として取り消すことはできませんが、例外的なケースでは取り消しが認められることがあります。

しかし、相続放棄の取り消しには正当な理由を主張する必要があり、手続きも煩雑です。

相続放棄をする際には、自分が把握していないプラスの遺産がないかなど、十分に調べた上で、慎重に行いましょう。

相続放棄した時に役立ってくれる相続財産管理人とは?

遺産相続で起こり得ること

遺産相続が起こると、多くの場合は相続人らが自らの手で遺産を管理し、分け方を話し合った後、引き継いでいきます。

被相続人の遺産が財産とともに借金があった場合、その割合にもよりますが、相続人がいれば相続人らが借金を債権者に返します。

しかし、中には被相続人の親は既に亡くなり兄弟もおらず、被相続人自身も未婚で子供もいないといった、相続人が一人もいない場合もあります。

また、財産が借金のみの時に全員の相続人が相続放棄をする場合もあります。

相続人のいない相続財産は最後は国のものになります。しかし、誰かが国に帰す手続きをしなければなりません。

そこで、相続財産管理人が必要になります。

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相続放棄は3ヶ月以内に。3ヶ月経過してしまった場合は?

相続放棄とは

相続が発生すると、被相続人の全ての財産は、相続人らが受け継ぎます。

財産には、土地などといった不動産や、預貯金などの現金をはじめとするプラスの財産だけではなく、マイナス財産である借金などの債務も含まれます。

ですので、相続財産よりも債務が多いと分かる時には、相続放棄を考えて良いでしょう。

相続放棄の手続きは、家庭裁判所に申述書を出して行いますが、相続開始と自分が相続人であることを知ってから3ヶ月以内に行う必要があります。

3ヶ月経過してしまうと単純承認といって全ての遺産を受け継ぐことを受け入れたことになり、原則として相続放棄が認められなくなります。

しかし、実際は3ヶ月以内に相続財産の内容の詳細情報を調べ、相続放棄に必要な書類を用意し、家庭裁判所に対して申立てを行うにも時間が足りないことはよくあります。

正当な理由があり、しっかりと書類作成をして申告すれば、3ヶ月経過後の相続放棄は可能になります。

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相続放棄した場合の被相続の公共料金の支払いの必要は?

相続放棄すると被相続人の債務は

相続放棄をすると、相続人は被相続人の財産については、プラスもマイナスも含めて何も引き継ぐことはありません。

そのため、被相続人が水道や電気代などの公共料金を滞納していた場合も、相続放棄した相続人には滞納分を支払う義務は生じません。

しかしながら、被相続人と相続人が親子で住んでいて、相続放棄した後も同じ家に住む場合は、公共料金は支払った上で契約し直しましょう。

当然のことですが、支払わなければ水道や電気を止められてしまいます。

気を付けておきたいのは、被相続人が滞納した分の支払いは被相続人の遺産からではなく、相続放棄した人の固有財産から支払うようにすることです。

また、相続放棄した場合は、解約手続の必要もありません。

滞納している公共料金のそれぞれの会社には、契約者が亡くなったこと、電話をしている相続人である自分は相続放棄したことを伝えればそれだけで構いません。

もし相続財産を「処分」してしまうと、単純承認といって、全ての遺産を受け入れたとみなされて相続放棄が出来なくなる場合があります。

相続放棄を選択出来るように、「何をすると処分とみなされてしまうのか」を第一に考えて行動しなければいけません。

そのための基本的な考え方として、もし相続放棄を少しでもする気があるなら、遺産の処分はもってのほかで出来れば何もしない方が良いです。

そして、支払う義務はなくても支払う局面になったなら被相続人の遺産からの支払いは避け、相続人の固有財産から支払いましょう。

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相続放棄の手続きは弁護士か司法書士、どちらに相談すれば?

プロに依頼する利点

相続財産に含まれる借金などの債務が明らかに多い時は、相続放棄を考えましょう。

相続放棄したい時には、弁護士や司法書士など、その道のプロに相談、依頼することが出来ます。

相続放棄をするための手続きは自分でも可能ですが、プロに依頼すれば手続きを手間なく確実に進めてくれます。

また、自分一人で相続放棄をしようとした場合、気付いた時には3ヶ月が過ぎていたり、相続財産を調べたり、書類の準備が間に合わないということもあります。

しかし、プロに依頼すれば3カ月を経過してしまった相続放棄についても、新たに書類を作成してくれるなどの対応をしてくれます。

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相続放棄する時に裁判所に提出する必要書類は?

相続放棄の必要書類と完了までの流れ

相続放棄の際に必要になるのは主に以下の5つです。

1つ目は、相続放棄申述書で、裁判所のホームページで入手出来ます。

2つ目は、 被相続人の住民票除票、または戸籍附票です。被相続人が最後にいた住所地にある役所で入手出来ます。

3つ目は、相続放棄をした申述人の戸籍謄本です。

戸籍謄本は、申述人の本籍地の役所でのみ取得出来ます。

4つ目は、 800円の収入印紙で、相続放棄を行う際に必ず掛かる費用となります。

5つ目は、 切手で、84円切手が5枚程度必要になります。

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相続放棄は10年後でも可能?手続きしないとどうなるのか

相続放棄とは、相続人が、一切の遺産の相続を放棄することです。

遺産は、プラスとなる財産(貯金など)だけではありません。

出来る限り受け継ぎたくない、借金などのマイナスの財産もあります。

亡くなった人が事業を営んでいて負債を抱えていた場合など、受け継ぎたくない遺産がある場合には、相続を放棄することができるのです。

相続の放棄は、原則として「自分が相続人であることを知ったときから3ヶ月以内」に行うことが定められており、家庭裁判所での手続きが必要となります。

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