相続放棄が無効になる場合は?相続放棄を取り消す方法

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■原則として相続放棄の取り消しはできない

家庭裁判所で相続放棄の手続きをすると、それを取り消すのは非常に難しくなります。

相続放棄の手続きをした後で、プラスの遺産が多額にあることを知ったとしても、それを取り消すことは、原則としてできないからです。

しかし、相続放棄の申立書類を裁判所に提出しただけで、まだ家庭裁判所が受理していなければ、撤回することは可能です。

相続放棄の申立書を提出した段階であれば、いち早く裁判所で取り下げ手続きを行いましょう。

■例外的なケースでは相続放棄が無効になる場合もあり

家庭裁判所が相続放棄の申立書類を受理すると、相続放棄が認められたことになりますから、取り消しするのは非常に困難です。

しかし、次のような例外的なケースでは、相続放棄を取り消しが可能です。

例えば、未成年者が親権者などの法定代理人に無断で相続放棄をした場合、被保佐人が保佐人の同意を得ることなく相続放棄をした場合、成年被後見人が相続放棄をした場合などでは、相続放棄が認められるケースがあります。

■詐欺や脅迫による相続放棄も取り消し可能

詐欺や脅迫によって、自分ではそのつもりがなかったのに相続放棄を行った場合も取り消しが可能です。

詐欺であれば、他の相続人から「多額の借金しかなく資産なんか一銭もない」と騙されて相続放棄をした場合など。脅迫であれば、他の相続人から「相続放棄をしなければ危害を加える」と脅迫されてやむを得ず相続放棄をした場合などです。

ただし、脅しではなく「相続放棄をした方がいいのでは?」とアドバイスされた程度では、脅迫とはいえませから、相続放棄の取り消しは認められません。

詐欺や脅迫など、自分の意思ではなく、やむを得ず相続放棄をした場合のみ、取り消しが認められるのです。

■勘違い(錯誤)に基づく相続放棄も取り消しできる

自分の意思で相続放棄をしたのであっても、勘違い(錯誤)に基づく相続放棄であれば、無効を主張することが可能です。

勘違いによる相続放棄で最も多いのが、被相続人には借金しかないと思い込んでいたケースです。

このようなケースで、相続放棄の無効を主張をする場合は、勘違いした理由が正当であることを認めてもらわなければいけません。

しかし相続放棄が受理されているのですから、相続放棄の申立書に、自分が把握する被相続人の財産や相続放棄の理由を記載しているはずです。申立書の記載に基づいて、被相続人にはプラスの遺産がほとんどなく、多額の負債があったとして錯誤による相続放棄の無効を主張することができます。

■まとめ

相続放棄は原則として取り消すことはできませんが、例外的なケースでは取り消しが認められることがあります。

しかし、相続放棄の取り消しには正当な理由を主張する必要があり、手続きも煩雑です。

相続放棄をする際には、自分が把握していないプラスの遺産がないかなど、十分に調べた上で、慎重に行いましょう。

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