白紙委任状で遺産整理などのトラブルにならないために

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遺産整理業務について、誰かに代行をお願いする場合に、必ず締結するのが委任状です。

ただし、この委任状を「白紙」状態で締結したために、泣き寝入りせざるをえなかったケースが最近増えてきています。

委任状を取り交わした後に訴えても、もはや時遅し…。

そんなことにならないためには、代行をお願いする側も、しっかり法的リテラシーを知って備えておくことが大切です。

白紙の委任状には要注意

そもそも委任状とは、「誰かに対して何かの事柄を委任した」ことを示す文書です。

つまり、その人に対して、「代理の権利」を与えたことを示す文書なのです。

この際、代理の権利の「範囲」について明確に決めていない場合、簡単にいえば、「すべての権利を与えてしまう」ことになります。

遺産整理で多いトラブルには、「あの親戚なら信頼できるから安心だろう」といって、委任する内容と範囲を明確に定めていない、いわば「白紙」の委任状を取り交わしたがために、この権利を付与された親族にとって都合のよい相続内容になってしまいトラブルとなった、というケースが後を絶ちません。

委任状を作成するときのポイント

委任状を作成するときには、民法99条により、規定されています。

そこには、代理人がその権限内において代行することを示した意思表示は、効力をもつことが記載されています。

したがって、何を代行してもらうのかを、明確に委任状に盛り込んでおくことが必須です。遺産整理を本人に代わり代行してもらう場合、次のような項目があります。

戸籍謄本の取り寄せや取得、借金等がある場合の相続放棄、遺言状の有無の確認、預金口座からの引き出しと名義変更、不動産登記の相続、自動車の名義変更、相続性の申告、などです。

これらの項目の、何をどこまで代行してもらうのかを、はっきりとさせなければなりません。

委任状には、作成年月日と、委任する内容をできるだけ具体的に記載したもの、代理人の住所と氏名と電話番号が必要になります。

ここに、委任する人の押印がされて、委任状として効力をもちます。

ご自身でやるのが難しいようであれば、ぜひ専門家の助言を得ましょう。

まとめ

故人が亡くなり、悲しみが癒えないままの慌ただしい時期に進めていかなければならない遺産整理は、事前に準備しておかないと知らぬ間におこなわれてしまっていることがあります。

どんな委任状にも、委任する人の住所と電話番号と氏名と押印とが必要になります。

故人が他界したあとには、さまざまな手続きが必要となりますから、安易に押印をせず、ひとつひとつの書類に少しでも不明点があれば確認をとるようにしましょう。

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