遺言書で妻に全財産を相続させることはできるのか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

築いた財産をすべて妻に相続させたいと考える人もいます。

子どもに相続させたくないという方はまれかもしれませんが、両親やきょうだいには相続させたくないというケースがあるのも事実です。

まず、相続の基本として、故人の遺産の相続権は配偶者である妻、次に、子どもにあります。

子どもがいない場合には、両親が相続権をもちます。

妻に全財産を相続させたい場合

もし配偶者である妻に全財産を相続させたい場合には、遺言書などで相続人を廃除する手続きをおこなっておく必要があります。相続人の廃除は、被相続人である故人だけがおこなえる手続きです。

この手続きをおこなうことにより、法的に相続権をもっている相続人は、相続権ばかりでなく遺留分減殺請求権も失います。

逆に言えば、相続人廃除の手続きをせずに口頭で「財産を妻に」といくら言っていたところで、法的相続人は慰留分減殺請求権によって相続を申し立てることができるのです。

遺留分減殺請求権について

ときどき、配偶者である妻が故人の他界後、遺産分割協議を経ずに全財産をもらいうけてしまっているケースがあります。

これはまれなようにも思いますが、相続についてのリテラシーがない場合や、故人の遺産はまずは配偶者がもらい受けると思い込んでいる人もけっこういるようです。

そのため、遺産分割協議によって家族間での話し合いを経ずに、死後の慌ただしさに紛れたまま遺産相続協議書が提出されてしまい、後になって相続人がそのことを知ったというケースがあるのも事実です。

この場合、1年以内にその事実がわかれば、法的な相続人は遺留分減殺請求権によって財産分与を申し立てる手続きをとることができます。

遺産相続のことをあいまいなままにしておくと、後々家族間でのトラブルを引き起こしかねませんから、相続についてのリテラシーを身につけ、家族間で話し合っておくことはとても大切です。

まとめ

自分が亡き後の財産を妻にすべて引き継がせたいと考えている方は、生前にその手続きを行っておくか、遺言書によってその手続きを代行してくれる遺言執行者を指定していくことが必要です。

この手続きを怠ったために、自分の死後に、大切な家族が相続をきかっけに揉めたり疎遠になったりするケースが増えています。

お金のことを包み隠さず話し合うには、専門家に介入してもらうことも大切です。

残される人たちが、故人の意思を尊重した相続に合意するためにも、しっかりと準備をしておきたいものです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。